2012年3月29日木曜日

3月のワカメの収穫の様子。船は阿部さんちの「福洋丸ジュニア」。場所は泊浜漁港と漁港沖。水揚げしたワカメは風呂につけてお湯を通す。震災のときにはこれを風呂代わりにしたという話も聞いた。

 3月18日、南三陸町歌津の阿部さん宅に到着したところ「ワカメの作業が終わってしまうので急いで見にいきませんか?」とのお誘い!
 よっしゃと、阿部さんとともに泊浜港に直行・・。港では私が「ダンボール一箱支援」の関係者と知って、見ず知らずの方々からお礼を言われてしまい、何だか恥ずかしい気分になりました。ひとりの方からは茹で立てのメカブを「ホレ、食え」と差し出され、カミサンと二人でメカブをかじりながらの銀ブラならぬ港ブラ・・・。
 と、その時一人の漁師の方が船を寄せてくれて「ワカメの場所に連れてってやっから乗れ!」とのこと、いやいやいやいや、顔の半分が目になり、目の中には幾つもの星がきらめいた状態の我が夫婦、そそくさと船に乗り込んで港を出発・・・船には「岡山」の文字があったので聞いてみたところ、船も道具も全て流されてしまったため、岡山から購入したとのことでした。
 3/11から約一年、やっとワカメの収穫を迎え、ほっとした表情で話されているのが印象的でした。
 さあ、生まれて初めて見る海の中のワカメです。去年の11月に伺った時はちょうど養殖用のロープにワカメの種を挟む作業が始った頃で、それが数ヶ月で人の背丈以上の立派なワカメに成長するとは!驚きとともに海の偉大さをひしひしと感じました。
 岸に戻ったら今度はワカメを茹でる機械のある場所に連れて行っていただきました。震災前はこの機械が何台もあったそうなのですが、全て流されてしまい、現在は新規に購入された3台ほどが稼動しているだけとのことでした。
 海から上げたばかりの褐色のワカメが湯の中で綺麗な緑色に変化していくのは圧巻です。 港を出てホタテキャンドルのメンバーの方がやっているワカメの作業所に立ち寄りました。
 ここでは塩蔵ワカメに加工するためのミキサーとワカメを圧縮して水を切るプレス機を見せていただきました。海の中のワカメも感激でしたが、機械好きの私にとってはまたもや目がキラキラ状態でした。
 このあと阿部さんのお宅へ行き、お庭で阿部さんの奥様が先生となって我が家の奥様のメカブの芯むきとワカメの芯抜き講習会・・・。その後は色々なワカメ料理を出していただき、歌津のワカメの美味しさを実感した次第です。
 というわけで浜には活気があふれていましたが、港は満潮になると水没するのは変わりません。また、阿部さん方は現在はオキアミの一種のイサダ漁の真っ最中ですが、本来ならばイサダの後はコウナゴ漁が始るはずなのですが、今年は福島原発の風評被害で仲買人がコウナゴを買ってくれない恐れが多々あるのでコウナゴ漁は中止になってしまったそうです。
 風評に惑わされずに行動しなくてはならないと改めて感じました。
(川崎市 松下徳太郎 写真も)

2012年3月28日水曜日

昨年12月 寒い中泊浜漁港でロープにワカメの種付けが行われた。満潮になると漁港は水没、時間に追われての作業だった。

2012年3月22日木曜日

以下は被災の時の様子と、私どもの支援の様子です!



泊浜港では元気で陽気な男たちが様々な仕事をしている。
昨年8月に広島の方が送ったTシャツを配布したときの写真



浜の男たちには品がある。

阿部さんちの福洋丸。津波に流されて傷ついて戻ってきた奇跡の船だ。
浜の女たちは働き者だ。上はホタテの貝を利用してつくったホタテキャンドル。
中は漁具を利用したミサンガ。下は雨の日、テントの下で支援物資を配布。絶望的な状況のなかで女たちは負けなかった。







夏の海はどこまでも青い。悲劇が襲ったことが信じられない。